今週のお題「雨の日の過ごし方」といえば、ありがちですが読書や映画鑑賞。
たまってしまったドラマの録画を一気に見たり、
家事は最低限にして、映画(アニメ)を観ながらその原作本を読む、
なんてオタクな行動に耽るのも、時間がたっぷりある雨の日の楽しみです。
でも、子どもが小さかったころは、雨の日はいつもより一層忙しく大変でした。
外で遊べない子どもは退屈だとまとわりついてくるし、走り回るし、喧嘩はするし、
部屋は散らかすし、洗濯物が乾かないのに汚れ物は増えるばかり…。
そんなころに子どもと読んだこの絵本。
雨の日のバタバタをユーモラスに描いています。
雨降りの日曜日、外で遊べないから家で本を読もうと思ったバムは、
その前に散らかった部屋を片付けようと掃除を始めます(えらい)。
やっと掃除が終わって、さあ次はおやつを作ろう、とはりきるバムの前に現れたのは
どろんこぐちゃぐちゃのケロ!!
バムはいつになったら本が読めるのでしょうか… ?
親子のような友達のような不思議な関係のバムとケロのシリーズ第一作です。
まじめなバムと自由人のケロの対比が面白く、ユニークな登場人物や
細部まで描きこまれた絵も可愛くて読むたびに発見があり、
隅々まで見たくなる絵本です。
この、ケロが現れる場面の破壊力といったら。
ついさっき綺麗に掃除した床や壁に滴る泥のしずく。床の水たまり。
全身泥まみれなのになぜか誇らしげなケロの顔。
夫はこの場面を見て「血みどろ」と言いましたが、その後の修羅場を想像したら確かに
そうかもしれません。
もうね、親ならバムの気持ちがよくわかります。その場に倒れこみたくなる感じ。
でも、子どもに一番ウケるのもこの場面なんですよね…。
わたしなら子どもがケロみたいなことをしたら、怒り狂ってしまいそうですが
バムは「せっかく すっかり きれいにしたのに」となげきつつも
ケロをお風呂にいれてやり、汚れた部屋も元通りに掃除して
「こんどこそ おいしい おやつをつくろう」と、台所が汚れるのも構わずに、
ケロと一緒におやつを作ります。それもものすごい量の(ここも子ども大喜び)。
ケロのしたことにも動じず、手間暇惜しまず体を動かし、
二人で楽しく過ごす時間を大切にするバムが素敵です。
雨の日が続くと、わたしと子ども、どちらからともなく
「バムケロちゃんの本読もうか!」と本棚から取り出していた日々が懐かしいです。