本棚に本があふれてる

読書の記録と本にまつわるあれこれ

2022-01-01から1年間の記事一覧

『だれがこまどり ころしたの?』

日本を揺るがした安倍元総理の事件からずっと このマザー・グースの歌が頭から離れないので、 追悼の思いを込めて記事にさせていただきます。 (事件に触れたくない方、不謹慎と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 そのような方はこの先はお読みにな…

『琥珀の眼の兎』~小さな根付の長い旅路

琥珀の眼の兎 作者:エドマンド・ドゥ・ヴァール 早川書房 Amazon 4月16日の日経新聞の「根付が伝える激動の歴史」という記事でこの本を知りました。 アメリカニューヨークのユダヤ博物館で、ウクライナ出身のユダヤの富豪エフルッシ家 が所蔵していた日本の…

YOU ARE WHAT YOU READ

実家の家族も、結婚した相手も、もちろんわたし自身も本が大好き。 なのでいつも沢山の本に囲まれて暮らしてきました。 本棚には収まりきらずピアノの上やソファの上にも侵出し、食事の時には食卓から本を どけるのがお約束。床の上にも積み上がり、雪崩を起…

『ののはな通信』

ののはな通信 (角川書店単行本) 作者:三浦 しをん KADOKAWA Amazon 第25回島清恋愛文学賞、第7回河合隼雄物語賞を受賞した、三浦しをんさんの作品です。 『ののはな通信』というかわいらしいタイトルと、 同じくかわいらしい小花模様の装丁に惹かれて手に取…

理想の自分はどこにいますか?~『ビッグ・オーとの出会い』

『ぼくを探しに』の続編のお話です。 続ぼくを探しに ビッグ・オーとの出会い 作者:シェル・シルヴァスタイン 講談社 Amazon ”THE MISSING PIECE MEETS THE BIG O" という英語のタイトルが示すように、 今度は「かけら」の側からみたお話です。 かけらはひと…

見つけたい物は何ですか~『ぼくを探しに』

新年度を前にやる気満々の人にも 新しい出会いを求める人にも いやいや、早くもちょっと疲れ気味、という人にも だめな人と だめでない人のために 誰の心にも寄り添ってくれる優しい本です。 新装 ぼくを探しに 作者:シェル・シルヴァスタイン 発売日: 1979/…

『傑作はまだ』

瀬尾まいこさんの本をまた読みました。 傑作はまだ 作者:瀬尾まいこ エムオン・エンタテインメント Amazon 主人公加賀野は作家。デビュー作は大ヒットしましたが、今はなかなか次のヒット作が 書けず家にこもりがち。 「明日がもっとすばらしいことをきみは…

『太陽の東 月の西』

太陽が昇るよりなお東。月が沈むよりなお西。つまりは「この世の果て」。 ちょっと前に読んだ『児童文学の中の家』で紹介されていて知りました。月明りを背に そびえたつお城。雪と氷に閉ざされた最果ての地を一人旅する少女。深井せつ子さんの 挿絵が素晴ら…

『九年目の魔法』

九年目の魔法 (創元推理文庫) 作者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 東京創元社 Amazon ダイアナ・ウィン・ジョーンズはイギリスの人気ファンタジー作家。 ジブリの『ハウルの動く城』や『アーヤと魔女』の原作者としても知られています。 わたしは上記のアニ…

とら年なので虎の本~『おちゃのじかんにきたとら』

2022年が始まりました。 さて今年は寅年なので、新年最初の記事は虎の出てくるお話を。 ソフィーがおかあさんとお茶の時間にしようとしたら 突然玄関のベルが鳴りました。 ソフィーがドアを開けるとそこに立っていたのは おおきくて 毛むくじゃらの、しまも…